本国フランスで動員400万人突破の大ヒットを記録し、全世界15の公開地域で累計興収約40億円を打ち出した本作。さらに、2019年セザール賞において最多10部門ノミネート(助演男優賞受賞)を果たし、質の高さもおりがみつきの逸品が遂に日本公開だ。
本作は、人生の折り返し地点を過ぎ、家庭、仕事、将来 etc で生き悩む8人のおじさんたちが、プールを舞台にイチかバチかの再起に挑む姿を描いたヒューマンドラマ。実際にスウェーデンに存在する男子シンクロナイズド・スイミングチームをモデルに、俳優としても活躍するジル・ルルーシュが初の単独監督を務めた。
惜しげもなく「サエないおじさん」を体現したのは、マチュー・アマルリック『潜水服は蝶の夢を見る』(07)、ギョーム・カネ『ザ・ビーチ』(00)、ブノワ・ポールヴールド『チャップリンからの贈り物』(15)、ジャン=ユーグ・アングラード『ベティ・ブルー/愛と激情の日々』(86)などヨーロッパのトップ俳優たち。彼らが裸一貫で魅せる〝不格好な人間臭さ″は、同じ時代を生きるすべてのミドルエイジにこの夏、圧倒的な奮起をもたらしてくれるに違いない。